JR完乗への航跡 JR東日本パスで一気に乗り潰し2022年10月④

乗り鉄

前回の続きです。八戸線で久慈駅まで来たので、ここから三陸鉄道で釜石駅まで向かいます。

 車窓からは津波対策のための巨大な堤防が見えてきます。八戸線乗車中はあまり感じませんでしたが、三陸鉄道沿線ではこの堤防を見ることが多くありました。

 新しく作られた堤防と、震災の被害を後世に伝えるために壊れたコンクリートの道が残されていました。

 堀内駅手前の安家川橋梁という橋で、観光停車がありました。太平洋を見渡せるポイントで美しい海を眺めることができました。三陸鉄道は海沿いを通っていますが、意外にもトンネルが多く、このように海を大きく眺めることができる時間は少ないように感じました。下の川の施設は鮭の養殖場だそうです。

 今度は堀内駅で観光停車です。この駅も高台にあって太平洋を見渡すことができます。このときは知りませんでしたが、後で三陸鉄道のホームページを見てみると、この堀内駅がNHKの「あまちゃん」のロケ地に使われたそうです。

 目の前には漁港もありますが、さすがにここまで行く時間はないです笑

 堀内駅を出ると、今度は大沢橋梁という橋で停車があります。ここも長めの良い場所で、隣の赤い道路橋がかっこいいです。

 島越駅の目の前には未だ工事中の堤防があり、復興や対策が全て終わっているわけではないことを知りました。

 13時50分、宮古駅に到着です。三陸鉄道の車両がたくさん止まっていました。またここからはJRの山田線が盛岡まで通っています。私は釜石まで行く予定なのでそのまま乗車ですが、20分ほど停車するので駅の外に出てみました。

 盛岡からアクセスしやすいことや、有名な観光地浄土ヶ浜があるためか、駅前はかなり賑わっていました。軽く軽食を取って再び乗車します。

 途中の陸前高田駅の駅名標(柱についているやつ)はJR東日本時代のものでした。今では三陸鉄道の路線ですが、かつてはJR山田線の一部でした。津波に被害を受け、JR東日本が復旧したのち三陸鉄道に移管されました。これにより三陸鉄道は163kmの長大な第三セクターの鉄道会社になっています。

 この付近でも、高く聳える堤防を見ることができます。時折、高台の駅からは美しい湾と養殖筏が見え、漁業が盛んな地域であることを感じました

 釜石駅に到着です。久慈駅からここまで立ちっぱなしだったので結構疲れました。次に乗り継ぐ釜石線の列車がすでに入線していましたが、せっかくなので駅の外に出てみました。

 駅の目の前には日本製鐵の建物があります。釜石は製鉄の街として知られています。現在、高炉は停止され、線材という鋼を細く伸ばしコイル状に巻いたものを製作しているようです。

 釜石といえばラグビーも有名です。2019年のラグビーワールドカップでの盛り上がりは記憶に新しいところです。これは日本製鐵(当時は新日本製鐵)ラグビー部が日本ラグビーフットボール選手権大会を7連覇したことで一躍有名になり、ラグビーの街として認知されたようです。

 列車の時刻になりましたので、釜石線で花巻まで向かいます。三陸鉄道では立ちでしたが、今回は余裕で着席できました。

 釜石を出ると、少しづつ標高を稼ぎながら進んでいきます。洞泉〜陸中大橋〜上有住付近は仙人峠という峠越え区間で大変景色の良い区間でした。しかし疲れが出てかなりうとうとしてしまい陸中大橋駅は写真を撮っていません。オメガループという特徴的な線形をしている区間でしたの痛恨のミスです。

 遠野駅では4分停車です。柳田國男の『遠野物語』で有名ですね。平日なので多くの高校生が乗車しました。

 夕暮れの田園風景の中を進んでいきます。西陽が黄金色に色づいた稲穂に当たると美しく輝いて見えました。その後は日が落ちまして、暗闇の中を進みます。途中めがね橋で有名な宮守川橋は青いライトアップで彩られていました。

 18時2分に花巻駅に到着しました。釜石線完乗です。跨線橋から乗車した列車を撮影しました。夜のホームに佇む雰囲気がお気に入りの一枚です。

 18時13分発の盛岡行きに乗車します。暗くて車窓は見えませんが、平日ということもあり車内は会社や学校から帰る人が多く利用していました。

 少し遅れて盛岡駅に到着しました。本日の行程はここで終了です。この日は普通列車での移動が中心で、ゆっくり車窓を楽しむことができました。

 岩手県の県庁所在地ということもあり新幹線のある大きな駅です。盛岡を中心に東西南北各方面に路線が伸びており大変便利な駅です。外観も東北新幹線らしさがあって大宮駅を利用する私には安心感があります。

 盛岡といえば冷麺。駅ナカで晩御飯としていただきました。麺の塩味とスープの冷たくさっぱりした感じが良いバランスでした。

 宿泊するホテルまで歩く途中にライトアップされた美しい橋と大きな川に出会いました。開運橋と北上川です。盛岡の市内中心部と盛岡駅が北上川で分断されており、市内を大きな川が流れている感じは今まで体験したことがなかったので不思議な感覚でした。

 なんか古そうな建物があると思ったら、原敬の別邸遺構でした。煉瓦造りが時代を感じさせます。

 本日はドーミーイン盛岡に宿泊です。一人でこの部屋を使えるのは嬉しいですね。ドーミーインには温泉もついているので、長旅の疲れもゆっくりとることができます。次の日はいよいよ150年東日本パス3日目の内容です。

久慈駅 12時07分発

三陸鉄道 

釜石駅 15時39分着
    15時57分発

釜石線

花巻駅 18時02分着
    18時13分発

東北本線

盛岡駅 18時56分着(少し遅延)
JR東日本びゅうダイナミックレールパック

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